氏名未詳書状

へちのこと候ハて、とくゝゝまいり候て、  御物かたりも申たく候と、返々
  ひんなく候へとも、かのたちわさと
  おはしまし候へく候、二月十六日、
  いくかなくともゝゝ
  いくらもゝゝゝゝつもりたる心ちし候て、返々
  御いふせく御こひしく思まいらせ候、
  めんゝゝの御なこり、申はかりなく
  思まいらせて候、
ゑんしんの御房にたしかにまいらせ候て
給候と申て候しに候、
さても御二所まいりの人に
ちかひまいらせ候ハんと、よたちして
候し事ともゝ、とくゝゝ申てわらわれ
まいらせたくこそ候へ、御まいりの人ハは
をたわらと申候にとゝまり候しに候、
返々もいかニおほつかなく
おほしめされ候らんと思まいらせ候て、
くたり人や候と、みちにてもみはりとも
みいたしたる事も候ハて候つるに候、
このよしを申給へく候、又御かた、いくま殿、
こま殿、申たく候、

 (切封墨引)

氏名未詳書状(詳細)

金文番号
2614
和暦年月日
(年月日未詳)
成立
鎌倉時代後期
形状
竪紙(礼紙)
料紙
楮紙
法量 縦x横
32.5 * 51.2
紙数
1紙
紙背
『秘鈔口決〈本鈔第十一巻〉』(釼阿本)第二十二紙
付加情報
影字あり(氏名未詳書状)、
整理番号
1129
最終更新日
2015/8/17