氏名未詳書状

  無心なるへき
  事にて候はゝ、返々
  思ひよらす候、くるし
  からぬ事にて候はゝ、
  おかせをはしまし候へ、
  此あにゝて候物は、これに
  御わたり候、そむわう
  御前の□□□、よに
  おたしく候へは、それにもよらぬ事にて
  候へとも、これもおたしくそ候らんとて、
  くち入申候、
  かもむのすけにこそ申させたく
  候へとも、あなた
  □□□なた申候はむも、
  □□□つかしく候て、すくに申候、
  返々あまりにひさしく
  □□□さんにも入候はぬ御事、
  □□□心もとなう覚えさせ
  □□□はしまし候、あさゆふ
  □□□候はすともと、
  思ひまいらせて候、
  ゐ中は山本殿にそ
  □□□られまいらせて候らんとおほえ候、
  あなかしく
さしたる御ことの
候はぬまゝに、いつとなく
うとゝゝしき御事に
て候こそ、まめやかにゝゝゝゝゝ、
こゝろのうちには
たかひはてたる心地して、
おほえさせをはしまし候へ、
此七月の十二日にこそ、
めつらしくまいりて候し
かとも、御たかひのおり
ふしにて、けさんに
も入候はて、御心本なく
□□□

いて候はむ事候て、中々々
とて、かくも申さすて、
いまゝて心にかゝらさせ
おはしまして候、らい月の
十二日にそ、まいる事も候
へく候、さてかやうのことは、
人のうへにてもむつかしう
覚え候に、あまりにさりかたき事にて候程に、
はゝかり覚え候なから申候、
此そうはきやうの大子たう
のそうにて候か、その御寺□□□
にうししたかり候、こま
かなるしさいは、つかひして
申さふらふ、御たつね候へく候、
   『(切封上書)
 長らうの御方へ
      〈申させ給へ〉』

 倉栖兼雄書状(未収/一一六三影字)
  来廿八日御仏事、御仏者□□弥□、殊者□可□□□
宜□致御□□□事、(中間読めず)、又僧□□御諷誦□被
仰□(中間読めず)歎徳事、御勤仕候、

氏名未詳書状(詳細)

金文番号
2630
和暦年月日
(鎌倉時代後期)
成立
鎌倉時代後期
形状
竪紙(本紙・礼紙、本紙・礼紙とも切紙二紙を上下に接続)
料紙
楮紙
法量 縦x横
32.6 32,7 * 49.8 51.5
紙数
4紙
紙背
(一)(上)『後七日御修法結願次第〈胎蔵界〉』第二紙、(下)『後七日法佛像壇具等子細』第九紙、(二)(上)『後七日御修法開白次第〈胎蔵界〉』第四紙、(下)『後七日御修法中間用意〈胎界〉』第十紙
付加情報
影字あり(本紙・金沢貞顕書状・『金文』未収、礼紙・懸紙)、
整理番号
1163
最終更新日
2020-01-15