氏名未詳書状

  りきしやにはわすれ候はて、
  なに候ても、たひ候へく候、
  十三日に、かまくらへいて候に、
  よにかゝりて
  いて候しほとに、
  なのめならす、みちあしく候て、
  いまたおほえ候はぬ
  事にて候つれは、ましてと申て候つるに、
  又、御方の御しやりふくろの
  いてきて候、めてたくありかたくこそ候へ、
さうしきの返候て、をろゝゝ申候しをは、
うけたまはりて候しかとも、
こまかにも候はて、おほつかなく
候つるに、りきしや返候てうれしくこそ候へ、
よくゝゝりきしやには申候ぬ、
なにもゝゝゝたひたく候へとも、
心のこりはかりにてこそ候へ、
このかうし返々よろこひおほえて候、
いつかたへにても、
まいらせ候はゝやと思候て、
をきて候に候、いかに木にて
いたつけして候らんと、この
□□□み候へは、みたくこそ候へ、
    「(切封墨引)
 これはさきの御返事にて候」

氏名未詳書状(詳細)

金文番号
2650
和暦年月日
(鎌倉時代後期)
成立
鎌倉時代後期
形状
竪紙(礼紙)
料紙
楮紙
法量 縦x横
32.3 * 51.2
紙数
1紙
紙背
『秘鈔口決〈本鈔第四巻末〉』第七紙
付加情報
影字あり(仮名書状)、
整理番号
1185
最終更新日
2011-11-26