氏名未詳書状

候しことの、かやうになりて候へは、
あまりにをそろしくも、
ふしきにもおほえて候、又、
さしたる御事の候はぬまゝに、            いふせう御事にて候
ほとのはるかさに、
心の中にはたかひておほえ候に、          返々よくゝゝ申させて候には
この事申はかりなく、
きもつふれておほえ候つるに、
いまはさりともと申候へは、
人々もちと心とりのへさせ給て候、かやうに
うけ給はり候、返々、よろこひおほえて候、     御心えて申させ候へく候、
又、まことに御わたりも               
候はゝいかにうれしく候はんとおほえて候に、
夏中はことにたやすからぬ御事にて候らんと、
をしはかりまいらせて候、
   『(切封上書)
 <御返事>
 めうせうの御房へ
      <まいらせ候>』

氏名未詳書状

金文番号
2733
和暦年月日
(鎌倉時代後期)
成立
鎌倉時代後期
形状
竪紙(礼紙)
料紙
楮紙
法量 縦x横
31.9 * 49.3
紙数
1紙
紙背
『秘密表白集』巻六第三紙
付加情報
影字あり、
整理番号
1270
最終更新日
2011/11/27