氏名未詳書状

  よらせをハしまして候
  御事、返々、よろこひ
  いりまいらせて候、この
  よしを申させ給へ、
あめのふりつゝき候へは、
御うしろの山御おほつかなく
思まいらせて、それをのみ
申いてゝ候、たゝいま、これより
御つかひまいらせ候ハむとし候
ほとに、山のくつれて候らん事、
うけ給はり候て、かへすゝゝゝ、
御心くるしく思まいらせ候、よるなとハ、
くりのかたにも、わたらせ
おハしまし候へかしと、思ひまいらせ候て候、
山ハきられて候へハ、ひゝきて
こそ候らめとおほえ候て、
かやうニあめのふり候ほと、
へちのかたにもわたらせをハし
まし候へかしと、返々、御いたハ
しく思まいらせ候、又、わらさ
ふたつ給はり候ぬ、ほしき
物にて候つるニ、おほしめし

『(切封墨引)
       申させ給へ』

 印信目録(折紙)(五七六二/一二七六紙背)
一裹〈安祥寺〉
  六札 [良瑜伝、/頼助相伝分、]
  四札 [伊豆伝、/七重大事遺珠等、]
  一札 [持宝院、/称四州接領汀、]
二裹 弘鑁
  此則城野法眼 鑁、以
  三輪上人相伝奉授
  賢明上人、諸流印信
  諸尊秘決等也
一裹 尊念 唐橋流
  八帖、八重之秘決也、
一結 唐橋相伝分
  十五札
一巻 唐橋大事〈尊念〉
一巻 唐橋最秘決
一結 四札[弘仁印明、/大師御手印、]
一裹 光明汀七帖
一裹 雑秘十七札□
一裹 小島々投大事〈云々〉
一裹 不動汀
一裹 理性院汀
一裹 宀一口伝

氏名未詳書状

金文番号
2739
和暦年月日
(鎌倉時代後期)
成立
鎌倉時代後期
形状
竪紙(本紙・礼紙)
料紙
楮紙
法量 縦x横
32.1 31.8 * 48.2 48.0
紙数
2紙
紙背
(本紙)『具支請定〈當寺開山/被受願行上人〉/具支口伝〈定祐〉』(聖教の裏紙、釼阿筆)、(礼紙)『印信目録』(折紙、釼阿筆)
付加情報
本紙右端に切封の跡あり、
整理番号
1276
最終更新日
2011/12/16