氏名未詳書状

  まことにさる事にて候ける、かつみ候
  ほうしの御所さまの事ともなとは、
  昨日の事は、みなはうちわすれなとし候に、
  うちそひ□□□まいらせて候、
  ひかしの事は、
  □□□の□□□御事も候はぬに、
  □□□やうにうけ給はり候こそ、よに
  ありかたくおもひまいらせ候へ、
  をやなともことに、
  ゐ中のほんたいと
  しる物にて候時に、
  いまはいつくのうらへもなとそ
  □□□候らん、まことに
  それへまいり候へきにても、
  □□□てなけきまいらせおほえおはし、
  さすかれんしやうなとの
  ゆかりならす候はん人は、
  □□□ろく候はん事をも、申まいらせ候、
  かみかくら候時に、返々かみも
  申候へかしと思ひ候て、
  いつそや申て候し也、
  □□□をゝゝかやうにうけ
  給はり候こそ、ありかたく□□□

としのよりて候人の、いま
みる事をはうちわすれ、むかしの事をは
つやゝゝわすれ候て、
申さふらひしを、
よにをこかましくおもひて候へは、

氏名未詳書状

金文番号
2826
和暦年月日
(鎌倉時代後期)
成立
鎌倉時代後期
形状
竪紙(本紙)
料紙
楮紙
法量 縦x横
31.2 * 50.0
紙数
2紙
紙背
(上)『乞戒導師作法』(釼阿本)第十紙、(下)『乞戒導師作法』第二紙(上下共に釼阿筆)、三四六凾に四紙伝存、
整理番号
1363
最終更新日
2011/12/30