氏名未詳書状

たう筆くわんまいらせ候  すみつけて候、すみ一ちやう候、
  みなはやそんして候らんと
  おほえ候、こそのかねさわのすま
  ゐも、物ことに思ひいてられて候、
  いかに又ことしのかくえんの御
  はうの御あんしち、おもしろく
  候はんすらんと思ひやられて候也、
  なに事も々々々こまかにゝゝゝゝうけ給へく候、
  あまりにゝゝゝゝなにと候ことやらん、
  かまくらもこひしく候へは、
  とくくたり候へき
  やうはと思ひて候に、かなふましく候、
  いつまても、返々心うくて候、よろつ
  申つくしかたくてとゝめぬ、
  このよしを申給へ、
  八月十五日
 定仙
さても御ちやともまいらせ
て候へは、二かみふくろまいりつかす
候らん事、返々心もとなくおほえ候、
ちえうのさぬきとの(城讃岐殿)ゝひんに、少将の
あさりと申候しやまふしのひんにて
候し、それならす、屋方へまいらせ候し
ひんの物ともゝまいらす候やにうけ給候、
返々いかやうに候やらんと、心もとなく候、か
くのもとへふみをまいらせ候
へは、さためてたつねてそ
まいらせられ候はむすらん、又こまのきひん
は、六はらとのゝ御方へのひん
にまいらせ候はん
とて、はやしたゝめて候、このひんもすこし
おほつかなく候程に、又やかて
くたり候へきよし思ひて
さふらひつるか、かくのもとより
あまりに、たうしは、

氏名未詳書状(詳細)

金文番号
2528
和暦年月日
(年未詳)8月15日
成立
鎌倉時代後期
形状
竪紙(本紙)
料紙
楮紙
法量 縦x横
33.5 * 51.0
紙数
1紙
紙背
『護摩口伝〈勧〉/釼阿』(折紙、釼阿筆、一紙完結)
付加情報
『金沢文庫古文書』では「定仙書状」とするが、「定仙」は紙背の聖教に関するものとみられる、
整理番号
1408
最終更新日
2011/11/29