氏名未詳書状

としのうちもいとゝしき
心ちして候、さてもなにくれと
うけ給はりて候し物とも、
人にかへものし候はんと申候しかとも、
かまくらにて給はりてまいらせ候はゝ、
これにてやかてし□□□候はん事は
やすく候へとも、物とも
くたりてのちに御さた候はんには、
みちにていかなる事も候はんをりは、
申にくき事にておほえ候と申あひ候時に、
それもけにもとおほえ候、御ようの事とも
むなしくのみ候へは、
あまりにわひしくおほえて、
□□□のゝちは、いつも御ようの時は、
中羽くたり候へは、つしよの入道のもとへ、
つかはされて候はゝ、京にてもさたし候へく候、
なをゝゝこのほとのいふせさ、
あまりにおほつかなくて思まいらせて候、
まきれ候ほとに、よろつととめ候ぬ、
いまはひんもつねに候はんすれは、
申うけ給はり候へく候、
   『(切封上書)
      □□□』

氏名未詳書状

金文番号
2875
和暦年月日
(鎌倉時代後期)
成立
鎌倉時代後期
形状
竪紙(礼紙)
料紙
楮紙
法量 縦x横
32.4 * 51.5
紙数
1紙
紙背
『秘鈔口決〈本鈔第十一巻〉』(釼阿本)第十一紙
付加情報
影字あり、
整理番号
1413
最終更新日
2011/11/29