氏名未詳書状

かへものしたかる人は
さふらふ時に
をらせてまいらせ候はんするか、
井中をまちけに候時に、
おそく候はゝ、正月の御事に、
もしまいりあえすや候はんすらん、
それこそわひしう候へ、
いかさまにも候はんすらんとおほえ候、
にしきの事は、さきに申候し、
さためて御らんせられ
候ぬらん、いそき候ひんにて、とゝめ候ぬ、

申ことゝゝ、おほかたとのゝ御事、
ゆめの心ちして候、御りんしゆさまゝゝ
きこえさせをはしまし候へは、
あさましう思まいらせ候にも、
さてのとかに御をこなひ候
御事、御かしこくめてたう、
思まいらせて候、ゆめの中の
             ゑえい花、なにゝかは
申候へきと、まめやかによしなく
おほえてこそ候へ、あなかしく

氏名未詳書状

金文番号
2883
和暦年月日
(鎌倉時代後期)
成立
鎌倉時代後期
形状
竪紙(礼紙)
料紙
楮紙
法量 縦x横
32.4 * 51.6
紙数
1紙
紙背
『秘鈔口決〈本鈔第十一巻〉』(釼阿本)第十五紙
整理番号
1421
最終更新日
2011/11/29