氏名未詳書状

候つる御事とも、ひきかへたる
御やう、みまいらせ候へは、
ゆめの心ちして、かなしく候、
御さんの御日かすすき候しかは、これへとり
まいらせて、御めのまへにて
御そたち候つれは、ことに
御なこりも、かなしう候
事にて候、ひさしかるましき
御事にて候けるにや、
御心たてなとのありかたく
候し御事、わすれかたく思まいらせ候、

つきまいらせて候つる人々、
はなやかなるへき
いてたちにて候つるに
ひきかへ、すみそめにて候
すかたともの
あはれさ、御をしはかり候へく候、
さてさかへの物
このそりやうの候はんほとは、
けたいし候ましく候、
かやうにうけ給はり候、悦覚候、
このはるは、そなたさまへ、
御あらまし候しほとに、
この御事にかなはて候つるに候、
あなかしく、
   『(切封上書)
      〈御返事まいらせ候〉』

氏名未詳書状

金文番号
2888
和暦年月日
(鎌倉時代後期)
成立
鎌倉時代後期
形状
竪紙(礼紙)
料紙
楮紙
法量 縦x横
32.0 * 50.4
紙数
1紙
紙背
『秘鈔口決〈本鈔第二巻〉』(釼阿本)第十九紙
付加情報
影字あり、
整理番号
1427
最終更新日
2011/11/29