氏名未詳書状

  ひそめきはかりとたに
  思候はゝ、あちこちもありき候
  ましく候に、
  火と申、これには
  たうし、わたくし
  かたきをもちて候ほとに、
  かゝるまきれに、いかなる事もや候はん
  すらんとおほえ候て、
  をそろしく候ほとに、下へまかり候時に、
  これものとかならす候、
  御人すくなさも、
  まめやかに、いかゝし候へきとおほえて
  候へとも、いかにとあるへしとも
  おほえ候はて候、
  わかつるこせんを、それにすえよと申候、
  又かやうに申候ほとに                 てをいて候ものは、
  ひろせにもとり候けるか、いまは
  候はて、すきたてら候所に、

うけたまはり候ぬ、
これにもあまりに、かねさはの
さはき候と、うけ給はり
候時に、あさましく候て、
はすみの入道におほせ
事候て、まいらせさせをはし
まし候へと、きのふ
申候し御文は、御らん候
するやらん、これ
よりも申させ候て候、

氏名未詳書状

金文番号
2906
和暦年月日
(鎌倉時代後期)
成立
鎌倉時代後期
形状
竪紙(本紙)
料紙
楮紙
法量 縦x横
31.9 * 51.0
紙数
1紙
紙背
『秘鈔口決〈異尊巻一〉』(釼阿本)第五紙
整理番号
1447
最終更新日
2011/11/29