氏名未詳書状

いつくにとゝこほり候
つらんと、うらめしう覚て
こそ候へ、おほかた
とのよりの御事つけ、
御めつらしう
うれしう思
まいらせ候まゝに、
たつね候て、まいらせ候て候
よし、申させをはしまし候へく候、
又、この春は、これにも
よにさとしめのしかた事の候そ、
こそのつゝしみは、へちのことなく
すきて候へとも、いかにも又
見参に入てや候はんすらんと、
こゝろほそうおほえて候、このほとは
宮こには、よことに火をつけありき候て、
よへ<一日>もこのたかきなと候所を
はしめ候て、九ところにつけて候を、
みなうちけちて候はへ、おそろしさ
申はかりなく候、
たゝいまは、又こよひいかなる事かきゝ候はん
すらんとて、とうたいのもとにて、御文かきて候、
あま三人候か、ふたりはうちふして、
いまひとりふみかきて候、おさなきものも、
あかりさうしのもとに、うちねて候、
たゝいまのけしき、
ひんをまてまいらせたく、

氏名未詳書状

金文番号
2910
和暦年月日
(鎌倉時代後期)
成立
鎌倉時代後期
形状
竪紙(礼紙)
料紙
楮紙
法量 縦x横
32.4 * 51.0
紙数
1紙
紙背
『秘鈔口決〈本鈔第十一巻〉』(釼阿本)第八紙
付加情報
影字あり(一三〇五氏名未詳書状)、
整理番号
1451
最終更新日
2011/11/29