氏名未詳書状

にて候つるを、みちの程の
あつさに、たひにたち候はん事、
いかゝとて、とゝめられまいらせ候ほとに、
心ならすこの月はくたり候ましく候、
らい月のすゑにこれをたち候て、
八月になり候はゝ、とくゝゝ
くたり候へく候、しやうけん殿への
御こひしさ、けしからぬほとに
思まいらせて候、あまりにゝゝゝゝ、御
おほつかなくも思まいらせて候、ひんきの
候はんをりは、かまへてゝゝゝゝ、
ことなる事も御わたり候はぬ、
さてもけうくわんの御房に、
これにてけさんに入て候しに候、
かまくらの御やう、きゝまいらせ候も、
よにゝゝ、御いとましく思まいらせ
て候、とくゝゝまいり候はん
すれは、なに事も御文ならて申候へく候
よしを、御心え候て、御ひろう候へく候、
あなかしく、
  『(切封墨)』  

氏名未詳書状

金文番号
2964
和暦年月日
(鎌倉時代後期)
成立
鎌倉時代後期
形状
竪紙(礼紙)
料紙
楮紙
法量 縦x横
34.4 * 51.2
紙数
1紙
紙背
題未詳聖教(綴葉装、『甫文口伝抄』か)
付加情報
影字あり(一〇七三ー二高乗書状)、
整理番号
1511
最終更新日
2011/11/30