れんせう書状

事はゆめゝゝあるましく候へとも、あまりの事に申まいらせ候、
のひ候ましきよしをも、状を
してまいらせ候へきにとて、太郎まい
り候、いまゝてへさせをはしまし
て候御事も、たゝ御はからひにて
候へは、ひとつにこ入道とにかたさらせ
をはしまし候と、思ひまいらせ
候て、御ありかたくのみ覚させ給
て候、方々の御くう事物たに候
はす候はゝ、かゝる御ようとうにて
候はすとも、御てらへも、なとかよせ
まいらせなとする事も候はさらん
と、返々心もとなく覚させ給て候、
さこそ候はさらめ、まいらせ候へき物を、
いまゝてまいらせ候はて、たひゝゝ御心をも
つくさせまいらせ候事こそ、よにゝゝつみ
ふかく覚候て、なけき覚させ給て候、
          あなかしくゝゝゝゝゝ

(ウハ書)
「(切封墨引)
  みやうにんの御房の
御方へ     れんせう」

れんせう書状(詳細)

金文番号
2358
成立
鎌倉時代後期
形状
竪紙(礼紙、切紙二紙を上下に接続)
料紙
楮紙
法量 縦x横
31.8 * 45.3
紙数
2紙
紙背
(上)『不断念仏開白導師次第』第十一紙(識語あり)、(下)『神泉御読経導師次第〈結願〉』七紙
付加情報
影字あり、本紙は一三〇三氏名未詳書状、
整理番号
1554
最終更新日
2011/11/30