寺家御百姓等申状


 いまゝて人をまいらせす候、
一こてぬりも御はなし候とて、あまりにせめ
 候間、さたをかいてのほせて候、
一年内おとな上とおほせかふりしとも、さきたち
 候て申入候ことく、かうとく
 せんのつかいつき候に、
 くわんふせのやうを、いま殿
 御いて、このよしをおう
 せ候へは、くわんふせの事は、
 いまたさたまらぬと申
 候て、さふ?とるへきと
 申候ほとに、御てらへ人
 をまいらせ候ほと、のへてく
 れよと申候へは、その間の
 さうしをせよと申候、すてにさうしに、一度
 七百八百一貫あまり入候ほ
 とに、人をもまいらせ
 す候て、ようとうをとしのうち一貫文さた
 申候て、たて候に、又としあけ候て、人をまいら
 せ候はんと存申候へは、二月
 晦日なをとくめん                」

 の使付候て候ほとに、みな人たちうせ候て、
 人をもいまゝてまいらせす御事恐入候、
一としあけて候てのとくめんの使に、一貫四百
 二文のこりとゝまりて候、寺家のおとなとも
 れんしよの状を仕候て、り□にをとり候て、さ
 た申候てたてゝ候、
一ほうせうに候へとも、わかめ二百れん、おとな
 ともまいらせ候、恐惶謹言敬白
  卯月廿五日     寺家御百姓等

寺家御百姓等申状(詳細)

金文番号
5373
和暦年月日
(鎌倉後期カ)卯月25日
成立
鎌倉~南北朝時代
形状
続紙
料紙
楮紙
法量 縦x横
26.7 26.7 * 37.4 37.5
紙数
1紙
差出
寺家御百姓等
紙背
なし
整理番号
1593
最終更新日
2011-11-30