氏名未詳書状

御くろふさきはいらせ
をハしまし候へ、いかほとも
申候へく候、又、
さかりすきてまにけて候
こにて候へは、
身をわくる心ちして、
いとをしく候に、はゝの
おほせにいかなるむしち
をひ候はんと、それ
こそ心くるしく候へ、
いとゝし候ての
いさかひ、たゝ御をしはかり候へ、
いかにもこれのこそ、
御あとはつき
候ぬと覚候、へちの
こめらは、をやとりに、
せとのはしはしらになし候へく候、
又、これは申候、
かやうにおほせ事候へは、
たゝかすならぬ身はまつ
なきしつみ候ぬを、御ゆへとかなしくこそ候へ、
            あなかしく
返々、百人になしたくこそ候へとおほせ事候に、
これにはあはれ、しつみ候はゝ、をなし
みたれにせん人御こをもち候はゝや、
いかにもゝゝゝゝ、御このおほく候はんか、
ちからともおほえ候、
(備考)コノ書状ノ行間ニ左ノ異畢ノ文字アリ。
「千変万化目撃中
百煅千煉方寸程」

氏名未詳書状(詳細)

金文番号
2821
和暦年月日
(鎌倉時代後期)
成立
鎌倉時代後期
形状
竪紙
料紙
楮紙
法量 縦x横
32.1 * 50.3
紙数
1紙
紙背
『秘鈔口決〈本鈔第三巻〉』(釼阿本)第八紙
整理番号
1358
最終更新日
2011-11-28